あるワインバーのストック

ワインセラー?地下室?自然派ワインの保管方法 – 前編

こんにちは、be a good friendの藤木です。be a good friendは、幸せな食卓で未来を明るくするをテーマに活動する自然派ワインのインポーターです。

でいつもはじまるのが、コツコツ更新しております。be a good friend のポッドキャスト「自然派ワインとオトモダチ」です。

このポッドキャストでは、ワインは大好きだけれどもそんなに詳しくないという方のために、今よりもっと自然派ワインと友達になれるようなヒントをお届けしています。

このポッドキャストから人気のエピソードを抜粋・再構成して、ご紹介していきたいと思います。

エピソードはこちら

この記事の題材となったエピソードは、以下からお聴きいただけます。

自然派ワインの保管方法

今回はみんな気になる自然派ワインの保管方法についてのご紹介です。

ワインの保管と聞くと皆さん何を想像されますか?まずは、ワインセラーをイメージされる方が多いかなと思います。家電量販店に行くと大きいサイズから、コンパクトなものまでいろいろ販売されてますよね。なので、ワインの保管には、ワインセラーのような特別な設備が必要なのかな?と思われる方もいらっしゃると思います。

一方で、スーパーとかお酒の量販店とかに行くと、そのまま棚にワインが陳列されていたりとかすることもありますよね。そうすると、あれ?これ、ワインってそのままその辺に転がしていっても大丈夫なのかな?と思う方もいらっしゃると思います。今回は、自然派ワインの保管方法は何が正解なのかということをちょっとご紹介していきたいと思います。

自然派ワインとその他のワイン、ケアの必要性と違いとは?

be a good friendで取り扱っているワインは、いわゆる自然派ワイン、ナチュラルワインと呼ばれているもの100%です。その特徴として、その他多くのワインで使われる酸化防止剤の量が少ない、もしくは全く使われてないというのがあります。

文字通り酸化を防止するための食品添加物が入っていない、すごく少ない、ということなので、普通のワインよりもケアが必要とい言えます。

では、自然派ワインじゃないワインというのは、ケアが不要なんですか?ということなんですけども、これもそうではなくて、酸化防止剤を使っているのである程度酸化に強い構造にはなっている状態になっているんですけれども、やはり外的な要因・環境からの影響を受けて変化してしまうものなので、ある程度のケアは必要なんです。

では、どうケアしてあげればよいかと言うと、ワインのコンディション状態を左右する要素として、重要だと言われているのが温度・湿度・振動です。これらはよくワインセラーのカタログとかにも、「これがちゃんと管理できてないとダメだよ」と書かれてたりしています。

温度・湿度・振動

湿度は樽熟成のときに大切

まず、私自身があまり重要ではないと考えている湿度に関してお話します。

もともとワインセラーのセラーという言葉は、地下の洞窟みたいなもとに由来しているですが、そういった環境は湿度がすごく高かったんですね。それで、そういう環境が理想だよということで、湿度が重要!と言われます。

しかし、現代のワインは、ガラスのボトルに入っていて、栓はコルクという状態なので、コルクが乾燥によって痩せてしまって、そこからワインが漏れてしまったり、空気が入ってしまったりで劣化してしまうということは考えられるんですが、よっぽど乾燥状態に長くおかない限りは、なかなかコルクも痩せないので、そこまで心配する必要はないんじゃないかなと思っていたりもします。

一方で、地下室のようなワイン蔵のセラーの場合だと、ワインがボトルに入る前の状態で、木樽のなかでで熟成をされていたりします。この樽での熟成の時には、湿度が重要だったりします。なぜ重要かというと、木製の樽は常に呼吸をしているので、中に入っているワインがどんどん蒸発していってしまうんですよね。この蒸発するワインの量を抑えるには、木樽を湿った状態にしておくのが重要で、湿度の高さが重要だったとも言われています。

ということで、湿度は木樽での熟成中にメリットがあったということなので、ボトルに入っているワインを保管するという時には湿度は考えなくてもいいかなと思っています。

振動は不可避

次に振動なんですけれども、振動がワインに与える影響に関しては諸説もちろんあるんですが、私はそこまで神経質にならなくていいかなと思っています。というのも、私たちの日常生活において、振動を完全になくすみたいなことは事実上不可能なので、できないことにあまり神経質になってもしょうがないかなと思っています。

温度管理が一番大事

最後に残ったのが温度ですね。この温度というのは、やはりめちゃくちゃ重要です。家電量販店で売っているワインセラーを見ると、大体どのブランドメーカーのものも、14度から16度の温度をキープするように設計されています。もちろん、温度設定を変えることでもうちょっと低くしたりとか、高くしたりするということはできるんですけれども、14度から16度のこの温度帯が中心温度帯になっていることが多いと思います。そしてワインの保管においては、この14度から16度の温度帯をキープするというのは、やはり理想的です。

実は、船で日本にワインが輸入されてくる際にも多くのワインは温度管理されて運ばれて来ます。船での輸入では、コンテナという、四角い、長い、金属製のケースに大量のワインが積み込まれて運ばれて来ますが、そのコンテナにも、リーファーコンテナといって温度を管理するエアコンを付けたコンテナがあり、品質保持を大切にするワインは、こうしたリファーコンテナで輸入されます。

このワイン保管に理想的な温度帯の14度から16度というのは、日本の夏には軽く超えてしまう水準です。最近特に暑さがますます厳しくなっているのを感じていて、ワインにとっては過酷だなと感じています。

また、買った後にしばらく車の中にワインを入れておくようなケースもあると思いますが、車の中は締め切った状態で直射日光が当たるとすごく高温になり、こういった環境もワインにとっては過酷です。

ともかくワインは温度に敏感なので、高温や凍ってしまうような寒い温度を避けるためにワインセラーが販売されているのです。

続く…

ポッドキャストではもう少しお話しているのですが、テキストだと長くなりすぎてしまうので、記事は後編に続きます。